【フレンチ】レトワール・ドゥ・ジェアン
2006年 07月 18日
【店名】よし川 レトワール・ドゥ・ジェアン
【カテゴリー】フレンチ
【場所】愛知県名古屋市千種区掘割町1-8
【TEL】052-762-0077
【WEB】http://www.yoshikawa-sachie.co.jp/village/letoile/index.html
【定休日】無休
【予算】¥10,000~15,000
【レポート】
「よし川ビレッジ」は名古屋市内にありながら日本料理、懐石料理、イタリア料理、フランス料理の4料理店それぞれの店舗を独立した敷地内に置きつつほぼ一カ所に集めたというユニークな施設である。オーナーの吉川幸枝は宝石を身に纏った姿でしばしばマスコミに登場するというけばけばしいキャラクターで売っている人物だ。日本で初めて「マンション」を建てたという経歴も持つ強者。オーナーのキャラクターが濃すぎて逆に敬遠されてしまうかもしれないこのフレンチレストランは、意外にも控え目な印象を持たせる店であった。
タクシーを降りる時にはもちろん正装のギャルソンが待っていた。予約の旨を伝えると店内に至る小道を案内された。そこは都会の真ん中であることを忘れさせるこんもりとした緑の小道であった。迷路のような道を進むと大理石の彫像の立つ噴水がある。その横を抜けて店内に入った。
店内はフランスの片田舎の民家を思わせる素朴な造り。都会の喧噪を忘れさせる素敵なアプローチに違和感無く溶け込んでいるものの、しかし同クラスの他店舗と比べると内装のチープ感は否めない。
また、店員の気遣いも一流店らしからぬものであった。具体的には、やや早めに到着した私が待っている間、ミネラルウォーターを一度注ぎに来ただけだったのである。私は店内にぽつんと一人寂しく待たされたというわけだ。こういう場合どのようにしたらよいかという決まったマニュアルがあるわけではないであろう。しかしそこは臨機応変、にこやかに世間話でもするとか、あるいは「まだお供の方がいらっしゃっていないようですね。私どもの店では庭に好評を頂いております。お連れ様をお待ちの間お庭に出てみられてはいかがですか?」ぐらいの愛想をする暇はあったろうにと思うわけだ。
料理の方は飛騨牛のステーキなどは特に美味であり一通り合格点を付けられる。しかし新鮮な驚きはなかった。ワインもまずくはないが、ただ注がれるだけで詳しい説明がなかった。またいわゆるお品書きがないのが不満。
もちろん分かり切ったことであるが、食べるだけがレストランの楽しみではない。食べるだけなら吉野家の豚丼で十分である。そういう観点から、ドゥ・ジェアンは(連れの人は庭と料理に高評価であったが)私にとっては同レベルの他店には若干及ばないのである。
by artycrafty
| 2006-07-18 21:09
| Gourmet